Tanabata
今日の風、なに色?―全盲で生まれたわが子が「天才少年ピアニスト」と呼ばれるまで _ Tsuji Itsuko - Usato, ottime condizioni
JN434
通常価格
€30,00
Asukomu ed., 2000, copertina rigida, 221 pag., isbn 9784776201090
辻井伸行0歳~12歳までの物語。
第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した
辻井伸行の母が綴る、感動秘話。
「絶望があったから、希望が輝いて見えるんです」
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それは、とても不思議な体験でした。
私が夕食の準備をしていると、ふすまを隔てた伸行の部屋から、
私の口ずさむメロディに合わせてピアノの音が響いてきたのです。
伸行の部屋に駆け込むと、まだ二歳の伸行が
白いおもちゃのピアノを弾いているではありませんか。
この子がこの子らしく生きていかれるように、
この子の中に眠っている才能を少しずつひらいていこう。
そんなことを自分自身に言い聞かせて、
私自身も勇気を奮い立たせたのです。 辻井いつ子
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本書の題名になっている『今日の風、なに色?』は、
伸行が言った言葉からとっています。
眼が見えない伸行に色というものを理解させるために、
「りんごの赤」「バナナの黄色」などと教えていました。
すると伸行は
「じゃ、今日の風はなに色?」
と聞いてきたのです。
眼が見えない伸行にとっては、
大好きな食べ物に色というものがあるなら、
同じく大好きな風に色があっても
不思議はありません。